おとといの続きですが、12V系損失が簡単なので、そこから説明します。
高速走行をしている状況を考えます。前回と同じです。
エンジンがかかっている=10kW充電⇔エンジンが止まっている=EV走行=10kW放電
の繰り返しの状況です。SOCは上がったり下がったりします。電気系損失はゼロとします。
ここで、電気系損失がゼロであれば、SOCは40%と60%を往復するような状態に
なるでしょう。制御的には、SOCが下がり続けるのは防止しなければなりませんので、
SOCが枯渇するまでEV走行するのではなく、どこかでエンジンをかけなければなりません。
それが40%とすると、EV走行を続けて、SOCが40%になったらエンジンがかかります。
こういったことをせず、SOCが枯渇するまでEV走行を続けて、止まってしまうような
HVは考えられません。よって、EV走行はエンジンをかけなければならない状況に
なる前に終了します。
SOCが上がると、EV走行しても構わないのですが、40%でNGということは、41%の
時はOKだったので、41%になったら止めてもよいのですが、そうすると40-41%の往復
になって、わずらわしいのである程度余裕をもたせるようにするのが普通です。
ということで、仮に40%と60%を往復するようにします。
10kW充電して、10kW放電しながらEV走行するので、充電と放電の時間割合は同じです。
ところが、12V系消費がある場合は10kW充電してもその消費分SOCの上がりが遅くなりますし、
EV走行時もSOCの下がりが速いです。ということで充電時間>放電時間となり、その分燃費が
悪くなります。
燃料消費増分は、例えば200Wの消費電力の場合、平均走行パワーが10kWの場合は
2%分に相当します。目安で言うと、プリウスクラスで、高速走行時の走行パワーは10kW前後で、
市街地走行が2-3kWといったところです。(あくまで目安ですが)ということで、少なくとも
市街地走行では12V系消費電力は燃費に対して影響が大きいです。少なくともフォグランプとかは
つけたらだめですね。ハイブリッド車にフォグランプはどうかと思います。