昨日、ヴェゼルでSOCを真ん中辺にした方がよいと書きましたが、
それはSOC上下限にあたらないように、という意味です。
ほとんどのEV、PHV、HVはSOCの上下限を守るように制御しています。
つまり、EV走行をずっと続けることはできず、PHV、HVならエンジンがかかって
充電しますし、EVなら走れなくなって止まってしまいます。それも突然止まることは
なくて、何度もしつこく充電するように警告してくれることでしょう。
ほとんど、と書いたのは、何かでテスラは電欠まで走るとバッテリーが壊れて
廃車になってしまうというようなことを見たことがあるので、そう書きましたが、
うっかりや必要に迫られて電欠になってしまうこともありましょうし、そんなことで
壊れて乗れないというのもおかしな話なので、都市伝説の類かとは思います。
SOCの上限ももちろん守らなければならないしきい値です。
いくら長い下り坂だと言って、ずっと回生し続けて、満充電でも充電を
続けると過充電となって電池が壊れてしまいます。
どこかで回生→油圧ブレーキ100%に切り替える必要があり、そういった
制御をしています。
その制御というのは、どういうものかと言うと、SOC下限を守る時は
アイドルストップもやめて(アイドルストップ時にも電力消費があり、SOCが
下がりますので)ずっとエンジンかけっぱなしで充電します。
アクアの場合は、SOC40%が下限で(正確な言い方ではありませんが・・・)
エンジンかかりっぱなしになって、SOC45%まで充電して止まります。
他の車でも同じような制御です。あるSOCで強制充電になって、数%上げて
終了です。例外は停車中充電できない車です。1モータで車軸に直接
モータがつながっているタイプは、当然停車中モータを回転できないので
充電はできません。
このような車は、停車中はアイドルストップをしない(アイドルストップ機能、装備が
あればできる)ガソリン車と同じです。ベルトオルタネータによって12V系の消費電力を
まかないます。
HVでエンジンがかかりっぱなしになる状況は、低パワーでEV走行の方が
効率がいい時でもおかまいなしにエンジンがかかりっぱなしですので、
燃費悪化の原因となります。ということで、そうならないようにSOC制御することで
燃費悪化を防ぐことができます。明日は高SOC側の話を書きます。