SOC制御(3) | MAC AUTO PARTS

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SOC制御(3)

SOCが上限に達した時の制御の話を書きましたが、

エンジンはかかりっぱなし(アクセルオフでも止まらない)で、

アクセルオフ時はエンジンフューエルカットのエンブレで充電を防ぐ、という

ことでしたが・・・

 

フィットのような1モータ7速トランスミッションの車であればわかると

思いますが、アウトランダーのような2モータシリーズHVでも

プリウスのようなTHSでもそうだと言われて、わかりますでしょうか。

 

特にアウトランダーなどは、クラッチがつながらない限りは

エンジンのフューエルカットのマイナストルクが車軸に直接伝わらない

のでわかりにくいのではないかと思います。

 

ここで覚えておきたいのはエネルギー保存則というか、結合法則というか、

数式:エンジンパワー+バッテリーパワー=システムパワー(出力軸パワー)

これです。クラッチは関係ありません。

 

どんな形式のHVでも上の式が成り立ちます。

ですので、エンジンパワー=-5kW(エンブレを想定)、バッテリーパワー0kWなら

出力軸パワーは-5kWとなり、-5kW相当のエンブレを出すことができます。

というか、出さないと辻褄が合いません。(-5kWどこに行ったの?となる)

 

つまり、欲しい出力軸パワーになるようにエンジンパワーを制御すれば

いいということになります。

 

では、EVでは成り立つか?当然成り立ちますね。

EVはエンジンパワー=0kW?当然ですね。バッテリーパワー=0kWが前提です。

ということは、山の上で満充電にしたリーフを下らせるとどうなるのか?

実は、確かリーフは満充電にしても少し上に余裕があったと思うので

多少はエンブレが効くと思いますが、その余裕も使いきった後はどうなるか

わかりません。フットブレーキはもちろん油圧ブレーキがあるので効きますが、

アクセルオフはどうなのでしょうか。エンブレなしでフットブレーキのみで

峠道を下ることになるのでしょうか。

 

例えば、山の上に住んでいる人がリーフを買ったとして、何回か乗るうちに

満充電はまずい、と気づいて(勝手に決めていますが・・・)

半分ぐらいの充電にしておいて、下り坂の回生でほどほどに回収できる

ような使い方にするだろうから、大きな問題にはならないのでしょうね。

 

車によってはアクセルオフでブレーキパッドをつかむ車もあると

聞いたことがあります。苦肉の策に見えます。電動車特有の悩みですね。

ガソリン車は本当に偉大だと思います。