前回の続きですが、ある時運転手がアクセルを踏んだとき、
エンジンパワーはどのように決まるか、ですが、
ちょっとややこしい図ですが、10kWのパワーが欲しいとすると、
図の10kWのライン、これは等パワーラインで、エンジンマップの
10kWの点を結んだものです。
一方、太い破線が最高熱効率線です。動作点は最高熱効率線と
等パワーラインの交点になります。それ以外の点を選ぶ理由はありませんので。
で、☆印が熱効率が最高になる点、ηemaxですので、ここに達するまでは
パワーを足してもいいのではないかという考え方でパワーの上乗せを
します。
熱効率的には上乗せをした方がいいですが、充電と後にEVでの放電が
セットでありますので、その出し入れの分の損失、伝達効率の悪化と
差し引きしてプラスでないと、やる価値はないです。
あと、例えば下り気味の道で、もともとSOC収支が間に合ってるような
状態では、ここで充電してしまうと、後からの回生が入らないともったいないと
いう考えもあります。ですので、充電した方がいいとは限りません。
まあただ、基本的には上乗せすることが多いです。それだけηemaxの
価値が高いということだと思われます。
それで、元々20kW以上の時はどうするか、ですが、これは上乗せの
ニーズはだいぶ低くなりまして、充電しないという選択もありますし、
あるいは☆印より多い要求はアシストしてしまうという考えもあります。