SOCが上限に達した時の制御の話を書きましたが、
エンジンはかかりっぱなし(アクセルオフでも止まらない)で、
アクセルオフ時はエンジンフューエルカットのエンブレで充電を防ぐ、という
ことでしたが・・・
フィットのような1モータ7速トランスミッションの車であればわかると
思いますが、アウトランダーのような2モータシリーズHVでも
プリウスのようなTHSでもそうだと言われて、わかりますでしょうか。
特にアウトランダーなどは、クラッチがつながらない限りは
エンジンのフューエルカットのマイナストルクが車軸に直接伝わらない
のでわかりにくいのではないかと思います。
ここで覚えておきたいのはエネルギー保存則というか、結合法則というか、
数式:エンジンパワー+バッテリーパワー=システムパワー(出力軸パワー)
これです。クラッチは関係ありません。
どんな形式のHVでも上の式が成り立ちます。
ですので、エンジンパワー=-5kW(エンブレを想定)、バッテリーパワー0kWなら
出力軸パワーは-5kWとなり、-5kW相当のエンブレを出すことができます。
というか、出さないと辻褄が合いません。(-5kWどこに行ったの?となる)
つまり、欲しい出力軸パワーになるようにエンジンパワーを制御すれば
いいということになります。
では、EVでは成り立つか?当然成り立ちますね。
EVはエンジンパワー=0kW?当然ですね。バッテリーパワー=0kWが前提です。
ということは、山の上で満充電にしたリーフを下らせるとどうなるのか?
実は、確かリーフは満充電にしても少し上に余裕があったと思うので
多少はエンブレが効くと思いますが、その余裕も使いきった後はどうなるか
わかりません。フットブレーキはもちろん油圧ブレーキがあるので効きますが、
アクセルオフはどうなのでしょうか。エンブレなしでフットブレーキのみで
峠道を下ることになるのでしょうか。
例えば、山の上に住んでいる人がリーフを買ったとして、何回か乗るうちに
満充電はまずい、と気づいて(勝手に決めていますが・・・)
半分ぐらいの充電にしておいて、下り坂の回生でほどほどに回収できる
ような使い方にするだろうから、大きな問題にはならないのでしょうね。
車によってはアクセルオフでブレーキパッドをつかむ車もあると
聞いたことがあります。苦肉の策に見えます。電動車特有の悩みですね。
ガソリン車は本当に偉大だと思います。